鮫島事件
ネットを始めたばかりの頃に、あるひとつの事件に何時間も費やしてしまい
「じ、自分ってバカかも・・・」そのある事件とは・・・。
「鮫島事件」
ネットをする人の中には知っている方もいらっしゃると思いますが、
僕も初めてその鮫島事件関連のスレットを見つけた時は
「おいおい一体なんなの?」でした。皆さんもご存知の
「2ちゃんねる」での事でした、もうへたな小説を読むより
ドキドキしてドンドンその書き込みに入り込みました。
そしてこの事件の関係スレットを探しまくり「え、ほ、本当!?」と、
当時はネット初心者の僕はなんとも言えない思いと、
思わぬ楽しい時間を過ごしたことで、この「鮫島事件」のことは
強く印象に残っています。「鮫島事件」を知らない方で、
より「鮫島事件」を楽しみたい方はまず、その「鮫島事件」の
スレットを読むことをおすすめします。鮫島事件を知りたい方はこちら
と思ったのですが、あまりに内容が内容だけに
ここからリンクさせるのは非常に危険なので、鮫島スレットを読みたい方は
「鮫島事件」「EOM」などで検索してください。
*まとめサイトや説明サイトだといきなりタネ明かしなので、
できれば鮫島事件を論議している掲示板などをおすすめします。
「鮫島事件」のことを知っている、またはスレットを読むのが
めんどくさい方は続けて読んでください。それではここからは
「鮫島事件」についてです、内容的には
「死人が出た事件」
「この話しはタブー」
「公安が絡んでる」
「あの事件を思い出させるな!」
「語る奴も危ない」
などの書き込みが主な内容でした。こうなると好奇心旺盛な僕は
一体なんだろう?と、その鮫島事件スレットを全部読んでみました、
しかし最後まで事件の内容に触れる書き込みはありません、
ただ「この事件はヤバイ」そのことだけは理解できました。
「おい!一体何なんだよ!」もう何がなんでもその鮫島事件の
内容が知りたくてどうしようもありません!調べましたよ何時間も・・・。
でも、なかなかその事件の内容が出てきません、しかし!
この事件の関連スレットは出て来る出てくる!
「どこかの島で起きた事件」ここまで判明した時点で分かったことが!!
そうネタだったのです!2ちゃんねるから生まれた都市伝説だったのです。
この「鮫島事件」なかなか秀逸に出来ています、もの凄くヤバイ事件内容と、
具体的な地名や関った人数や、事件後にこの話しをするだけでも問題がある
などが自称「内容を知っている人」などから書き込みされるのですが、
みなその場で口裏を合わせているだけ、ここが一番のミソなんですが、
皆がその内容を喋りたがらない(話す人も公安にマークされる)
今考えるとこれが一番笑えるところなんですが、どうやったらこの
膨大なネットの中から鮫島事件の内容を話す人を見つけるつもりなんだろう?
この鮫島事件の大まかな内容とは。
鹿児島県沖に浮かぶ鮫島。ここに5人の2ちゃんねらが遊びに来た。
しかし、彼らはそのまま行方不明に。
ついには鮫島周辺の捜査が行われたが、彼らを発見する事は出来なかった。
やがて半年ほど後。そのうちの四人は白骨死体となって、
それぞれにゆかりの場所へと送り届けられた。
しかし、公安関係者の身内とされる最後の一人の行方は、
杳として知れないままだった。そして、四人の遺骨が送り届けられた翌日、
2ちゃんねるに最後の一人と思われる人物の書き込みがなされた。
「鮫島にいる」と。
しかし、このとき2ちゃんねるは投稿者のIPを記録するシステムをとっておらず、
果たしてこの投稿者が最後の一人なのかどうかを判断する事が出来なかった。
その後、再び捜査班が鮫島に入ったところ、
この最後の一人と思われる人物の死体を発見した。
この死体は動物に食い荒らされ、激しく損傷していたがその中には
人間のものと思われる歯形も残されており、
また頚部には圧迫されたような痕跡があったという。
どこが秀逸なの?とみなさん思われたと思いますが、
この内容だけだとただの猟奇殺人なのですが、秀逸っぷりは
遊び心と好奇心を巧みに利用した書き込む人達の言葉にありました。
上にいきなり内容を書きましたが、ここまで内容を知るまでに
何時間も掛かりました、知っている人達はなかなか内容を
書こうとはしません、ではいったいどんな書き込みかと言うと例えば
「知っているがここでは書けない、被害者の一人に公安・・・」
「はいはい、ネタでした、終わり終わり。って事にしとこうよヤバ過ぎるから・・・」
「いくらネットでもモラルも必要、被害者の事を考えようよ」
「俺、リアルタイムで見てた、あの時○○駅に本当に行った人いる?」
これらの書き込みに対して
「遺族が出てきた、マジでもう止めとけ」
など、知っているが自分も危険に晒されるのを恐れて書きたくない、
といった内容の書き込みが後から後から続きます、中には
「ここの掲示板潰す気か?そんなに知りたかったら他で聞け!」
と迫真の書き込みもちらほら。次々と事件の真相を知る人物達の
「ここでは書けない」&「小出しにされるキーワード」この書き込みによって、
何も知らない人の「公安に引っ張られても殺されてもいいから教えてくれ」と、
こんなくだらない事に自らの命を懸けるツワモノなどが現れる始末。
結局はネタと知る者が、知らない人を煽って楽しんでいる
掲示板になるわけです。意地悪と言われればそれまでですが、
ネットが生み出した全く新しいかたちの都市伝説と言う訳です、
それからは「無限ループ」僕のようにネタと分かると今度は
「知っている側」になるわけです、後はご想像の通りです。
「知っている者が知らない者を煽る」
↓
「知らなかった人がネタと分かる」
↓
「ネタと分かった人が知らない人を煽る」
の繰り返し・・・、しかし!ここがこの鮫島関連スレットの真骨頂!!
秀逸加減が加速するのが「知る者」が「知らぬ者」を演じる、
知っているからこそ掲示板が異常に不可解な事件に対して、
どんな書き込みをすれば盛り上がるかを知っているため手に負えません!
今ではこの鮫島関連スレットを見つけても僕は何も書き込みませんが、
当時、ネタと知ったばかりの自分は
「こないだひとつ掲示板潰しといて、まだ懲りない人がいるのか・・・、ヤバイので消えます」
プギャーm9(^Д^)何がヤバイだよ!!つーか自分自身だろヤバイの!!
決してやられたからやり返しているのではありません、
この「鮫島事件」はそうやって何か新しいことを知ったとき、
知らない人に教えたい真理、例えば「ビトンの新作出たんだよ」って
同じビトン好きに教えたい!でもどうせなら自分が知った時と同じシチュエーションで・・・、
なぜならそれが一番楽しいからです。
貴重な時間と膨大な量の書き込みを読んで知った事実が
「ネタ」だった時、「無駄な時間を過ごさせやがって」と思うか
「なんだよ〜、でも面白かったからいいや♪」と思うかはその人次第です。
でも所詮、都市伝説のほとんどは「ネタ」人面犬が作り話でも、
ポートピア連続殺人事件の犯人がヤスでも怒る人はいませんでしたよね?
僕はどっちですって?もちろん僕は後者でした、
理由は「ネタ」だったことではなく、とても秀逸に、かつ狡猾に仕組まれた、
人間心理を巧みに利用したこのシステムに思わず笑っていましたよ!!
「プッ、やられちゃったよ♪」
引っ掛かった自分に「好奇心もほどほどにな」って思いながら、
子供心にヤスが犯人だった事には納得出来なかった自分を思い出し、
大人になるってことが実感できた一日でした。